こんにちは!行政書士の越阪部です。
今回は「目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業助成金」について紹介していきます。
目黒区の事業者だけが使える制度で、
各種士業への報酬にかかった費用のうち80%を目黒区が負担してくれる制度です。
私のお客様でも、この制度を使って私へ依頼をしてくれた方がいたので、
実際に使ってみた体験も踏まえて紹介してみようと思います。
制度概要
「目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業助成金」とは
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた区内中小企業者が、将来の事業再興に向けた実施計画・BCP(事業継続計画)策定等のほか、各種補助金等の申請に当たり専門家からまたは知的財産の保護・活用等に当たり弁理士から支援を受けた際に、その費用の一部を助成します。
目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業をご利用ください:目黒区公式ホームページ (city.meguro.tokyo.jp)
区内の中小事業者が
- 事業再興に向けた実施計画やコロナ禍におけるBCP計画の策定
- 補助金や給付金の申請
- 知的財産権の保護・活用
に関して専門家(士業)から支援を受けた際に、
士業に払った報酬のうち8割を区が助成してくれる制度です。
つまり、
- 士業に仕事を依頼しつつ
- その報酬の8割は区が負担(実質2割負担で済む)
という制度です。
提出期限
令和5年3月31日(金)まで
今年度(2022年度)いっぱいの制度です。
活用するなら今のうちですね。
助成対象者
次の要件をすべて満たす中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項に規定する区内中小企業者
①(法人)区内に本店登記があり、区内に主たる事業所を有していること。
(個人)区内に事業所(営業の本拠)があり、区内に住所を有していること。
②大企業が実質的に経営に参画していないこと。
③(法人)法人事業税及び法人都民税を滞納していないこと。
(個人)個人事業税及び住民税を滞納していないこと。
④現に事業を継続していること。
⑤目黒区暴力団排除条例に規定する暴力団関係者が経営に関与していないこと。
⑥風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する性風俗関連特殊営業等を営む事業者で ないこと。
⑦その他区長が助成金を交付することが適当でないと認める事業者でないこと。
大事なのが1.の要件ですね。
法人の場合:目黒区内に(1)本店登記と(2)主たる事業所があることが必要です。
個人の場合:目黒区内に(1)事業所と(2)住所があることが必要です。
その他、大企業の子会社であったり、
税金を滞納していたりする場合も助成金はもらえません。
助成金額
1事業者上限10万円(助成率10分の8)
千円未満の額は切捨て
上限10万円という縛りはありますが、助成率が10分の8と高いです。
例えば報酬に10万円かかれば、
目黒区からの助成が8万円、実費負担2万円となります。
報酬に20万円かかれば、
目黒区からの助成が10万円、実費負担10万円です。
(20万円の10分の8は16万円ですが、上限10万円となるため。)
助成対象外経費
- 他の事業に要した経費と明確に区分できない経費
- 継続的な顧問契約料
- 源泉徴収税、消費税
- 間接経費(振込手数料・収入印紙代・旅費・送料等)
- クレジットカードや電子マネー等で支払われたもの
- 国、都、区市町村等による他の制度により助成を受けているもの
- 社会通念上、助成が適当でないもの
- その他区長が不適当と認めるもの
これらの経費は「助成対象外」となります。
注意すべき項目として、
2.継続的な顧問契約料
6.国、都、区市町村等による他の制度により助成を受けているもの
あたりは使えないので気を付けてください。
普段の税理士さんへの顧問料をこの制度で賄う・・みたいなことはNGです。
また、
3.源泉徴収税、消費税
にも当然使えません。
そのため、助成額の計算は税抜部分の報酬をもとに80%をかけて算出されます。
申請書類
申請の際には、以下の書類を目黒区民センターまで郵送で送ります。
- 目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業申請書
- 専門家から受領した見積書等(コピー可)
- (法人)履歴事項全部証明書(コピー可)
(個人)開業届の写し及び住民票(コピー可)
※履歴事項全部証明書及び住民票は申込日より3か月以内に発行のもの。 - (法人)法人事業税納税証明書及び法人都民税納税証明書(直近のもの)(コピー可)
(個人)個人事業税納税証明書及び住民税納税証明書(直近のもの)(コピー可) - その他区長が必要と認める資料
産業経済・消費生活課中小企業振興係
〒153-0063 目黒区目黒二丁目4番36号 区民センター内
申請の流れ
目黒区のお客様で、「小規模事業者持続化補助金」の申請を
依頼してくださった方がいたので、この制度を活用するよう勧めてみました。
補助金申請を行政書士に頼む形ですので要件に当てはまり、
私への報酬が実質80%オフとなったのでだいぶお得です。
その際に「目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業」の申請も私の方で行ったので、
申請の流れについて纏めてみます。
①書類準備
必要書類を集めます。所定の申込書は基本的なことしか書かないので、簡単に完成します。
その他、履歴事項全部証明書や納税証明書の取得が必要です。
②郵送で送付
産業経済・消費生活課中小企業振興係まで、申請書を郵送で送付します。
③審査通知書が到着
申請者の住所へ、審査通知書が郵送で届きます。
通常、2週間前後で届くようです。私の場合も2週間くらいで届きました。
④事業完了の書類を郵送で送付
実際に事業が完了して専門家への支払いも済んだら、以下の書類を再度郵送します。
1.目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業完了届
2.目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業助成金請求書
3.専門家から受領した領収書(コピー可)
4.下記ア~ウのいずれか(コピー可)
ア 専門家が作成した実施計画書又は BCP 策定等の成果物
イ 申請した補助金・給付金等の支給決定通知書等
ウ 弁理士が作成した知的財産の保護・活用等に関する実施報告書等
なお、1と2の書類については、審査通知書と一緒に郵送で送られてきます。
⑤入金
事業完了の書類を確認後、目黒区から入金がされるようです。
まだ私の申請した分は入金まで進んでいませんが、
目黒区に確認したところ2週間~1か月程度とのことで、入金までのスピードも速いですね。
もうすでに払った費用にも使えるの?
この助成金は、令和4年4月1日から令和5年3月31日までに支払いが完了した費用が対象です。
うっかり支払いが期日を過ぎると対象外となるので注意してください。
また、過去にすでに支払っていた経費にも助成が出ます。
例えば、令和4年5月にすでに専門家へ報酬を支払っていたとして、
それを令和4年10月に後から申請することも可能です。
もし2022年度中に、申請できそうな経費を専門家に払っていた場合、
この制度が使える可能性がありますのでぜひ確認してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業助成金」について紹介させて頂きました。
目黒区の事業者だけが使えるお得な制度ですので、ぜひこの機会に活用してみてください。
なお、最新の補助金や融資などの制度情報については、メールマガジンで配信していきますので、
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参考 目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業をご利用ください:目黒区公式ホームページ https://www.city.meguro.tokyo.jp/smph/kurashi/shigoto/enjo/senmonkakatuyou.html