こんにちは!
行政書士のオサカベです。
「節税の為に経費は使った方が良い!!」
・・・という風に考えている方は多いのではないでしょうか。
確かに無駄な税金は払いたくないですが、
税金を払いたくないがために無駄な経費を使うのも本末転倒な気がします。
今回は、「節税の為に経費を多く使う」という行為が財務面で考えると会社にどのような影響を及ぼすのかを説明させて頂きます。
節税の本質
そもそも、「節税するために経費を使う」という考え方ですが、当たり前ですが、節税の為にキャッシュアウト(支出)を伴います。
無理やり経費を使って利益を抑えれば、たしかに、節税しなかったときよりも支払う税金は少なくなります。
ただ、ここでよく考えてみてください。
払う税金は減って、残るお金は増えましたか?
節税の為に無駄な出費をしているので、手元のお金も減ってしまっています。
節税しても、「払う税金は減るが、残るお金も減る」ということになってしまっています。
本来節税していなければ、確かに支払う税金は多くなるものの、税引き後に残るお金もその分多かったはずです。しかし、節税をしたことで残るお金が少なくなってしまっています。
これって、なんだか本末転倒ではないでしょうか?
お金を払いたくないから節税して、結果として手元のお金は減ります。
節税しすぎた会社の末路
節税の為に利益を食いつぶしていると、どんどん手元のキャッシュが減っていきます。
それでいて売上が上がっているような場合、運転資金が今まで以上に必要になりますが到底手元のキャッシュでは賄えません。
そして借入で運転資金を賄うことになります。
このとき、利益の蓄積はないのに借入額ばかりが増え、自己資本比率もどんどん下がっていきます。
こうして、節税と借入を繰り返して借入額がどんどん膨らんでいきます。
このタイミングで気づけば良いですが、対策を取らずにまだまだ借入で賄っていると、いつかは追加融資が受けられないときがやってきます。このタイミングが終わりの始まりです。
節税で利益を食いつぶしたせいで内部留保もなく借入額も会社規模に対して多額に上り、BS上も負債の額が膨らんでいます。このせいで元金返済の負担が重く、資金繰り負担がのしかかってきます。
このようにキャッシュがどんどん減り、やがては取り返しのつかないことになります。
決して大げさではなく、行き過ぎた節税思考の果てはこうした道が待っています。
税金は会社を維持するためのコスト
税金の仕組みは本当によくできていて、企業は納税しない限りどうやっても利益を出すことはできません。しっかりと企業の体力をつけて安全・安心に継続していくためにも、税金からは逃れることはできません。
税金はいわば会社を維持するための必要経費みたいなものです。
どうしても会社経営に必要なコストだと思って、しっかりと税金を払って利益を残し、健全な経営をしていくのが会社にとっても一番良いです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、税金は会社を維持するための必要経費というテーマについて紹介させて頂きました。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。