こんにちは!
行政書士のオサカベです。
先日、あるお客さんから「投資用不動産を保有しているのですが創業融資に影響はありますか?」という相談を受けました。
この点について、某政府系金融機関の融資課長に聞いてみましたので紹介させて頂きます。
投資用不動産を持っていると融資に影響はある?
投資用として銀行から融資を受けて不動産を保有している方で、「既に不動産のローンを組んでいるのに事業用で創業融資は受けられるのか」と不安に思う方もいるかもしれません。
結論として、既に不動産のローンを組んでいても事業用の融資は受けられます。
ただ、融資審査の際には、多かれ少なかれ投資用不動産の影響が出てきます。
場合によっては、投資用不動産を持っているがゆえに創業融資の審査にマイナスとなってしまうこともあります。
具体的に見られるポイントとしては、
- PL的な観点
- BS的な観点
の2つに分けられます。
それぞれ、詳しく説明していきます。
投資用不動産が創業融資に与える影響
PL的な観点
まずはPL的な観点からです。
純粋に、その投資によって収支が取れているかどうかが見られます。
不動産投資による収入や、かかっている費用、さらにはローンの返済も加味し、収支がプラスであれば創業融資には影響はありません。
逆に、収支がマイナスで足が出てしまっている場合は要注意です。
不動産投資によるマイナス分を加味してもなお成り立つ事業計画を立てる必要があります。
たとえば個人事業主の場合は、
事業による利益から創業融資の元金返済を行い、残った分が事業主の手取りとなります。
さらにそこから投資によるマイナス分を加味して、それでもなお生活できなければいけません。
仮に税引き後利益が30万円だとして、元金返済が5万円、さらにそこから不動産によるマイナスが10万円出ているような場合だと、15万円しか残りません。このような事業計画を書いてしまうと、その時点で成り立っていないのでアウトです。
法人の場合は、役員報酬の額を不動産投資の損失分をカバーできるだけの金額に設定しておいて、それでもなお収支が取れているかどうかがチェックポイントになります。
BS的な観点
次に、BS的な観点です。
持っている不動産によっては、融資審査の際にプラス評価となることもあります。
その不動産の価値から負債を引いて、それでもなお価値が残るようであれば、その分が資産的に評価される場合があります。
政府系金融機関の融資課長に聞いてみましたが、負債額よりも不動産の価値が上回っていれば、自己資金としてもプラスの評価がなされることもあるようです。
創業融資の審査において自己資金はとても重要で、あればあるほど良いです。
自己資金の考え方としては、原則として預金残高が評価対象ではありますが、不動産を保有していればその分を自己資金として評価してくれる場合もあるようですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、投資用不動産が創業融資に与える影響について紹介させて頂きました。
ただいま、創業者に役立つ小冊子を無料プレゼントしています。
ぜひお気軽にダウンロード頂き、創業に役立てて頂ければと思います!
最後まで読んで頂きありがとうございました。