こんにちは。行政書士の越阪部です。
9/1より申請受付が始まりました「ものづくり補助金」の12次公募ですが、締切が近づいてきましたのでそのお知らせです。
申請期限は10/24(月) 17時 です!
まだ準備されていない方はとにかくお早めにご準備ください。
ここからは、ものづくり補助金の基本情報について紹介していきます。
ものづくり補助金とは?
正式名称を「ものづくり・商業・サービス補助金」といいます。
ざっくり言うと、
- 中小企業や小規模事業者が
- 革新的なサービス・商品、生産プロセスの改善等を行う為の
- 設備投資等を支援するための補助金
というものです。
名前からして製造業だけが使える補助金と思われがちですが、そうではありません。
どのような業種であっても、
「革新的なサービス・商品、生産プロセスの改善のための設備投資」をするのであれば補助金の対象となります。
(とはいえ、実際に活用している企業の多くは製造業なので、製造業にとって使いやすい補助金であることは間違いありません。)
補助上限・補助率
補助上限や補助率といった言葉はご存じでしょうか?
補助金は必要経費の全額が補助されるものではありません。
例えば、補助金を使って買う機械が1,200万円だとすると、1,200万円全額には補助金は出ません。
ここで大事になってくるのが補助率という考え方です。
補助率は補助金ごとに決まっており、例えば補助率2/3であれば、1,200万円のうち2/3(800万円)の補助金が出ます。
残りの1/3(400万円)は自腹で支払わなければいけません。
なお、補助上限というのは、文字通り補助金の上限です。
例えば補助率が2/3で1,200万円の機械を買ったとしても、補助上限が500万円に設定されていれば、貰える額は500万円ということになります。
さて、ここでものづくり補助金の補助上限と補助率を見てみましょう。
補助上限
通常枠 | 750万円~1,250万円 |
回復型賃上げ・雇用拡大枠 | 750万円~1,250万円 |
デジタル枠 | 750万円~1,250万円 |
グリーン枠 | 1,000万円~2,000万円 |
グローバル展開型 | 3,000万円 |
補助率
通常枠 | 1/2(小規模事業者等 2/3) |
回復型賃上げ・雇用拡大枠 | 2/3 |
デジタル枠 | 2/3 |
グリーン枠 | 2/3 |
グローバル展開型 | 1/2(小規模事業者等 2/3) |
他の補助金と比べて、補助額がかなり大きいことが特徴です。
通常枠でも、最大1,250万円が貰えます。
ちなみに、「小規模事業者」というのは、以下の通り従業員数で判断します。
商業・サービス業 | 従業員数5人以下 |
製造業その他 | 従業員数20人以下 |
スケジュール
- 申請受付:10/24(月) 17時
- 採択通知:12月中旬目安
- 交付申請・交付決定:1月中旬予定
- 補助事業実施期間:交付決定後10カ月以内
- 交付額決定、補助金支払い:補助事業実施期間終了後1か月程度
今回の申請に通したとして、大体2023年1月中旬~11月くらいまでが補助事業実施期間となります。
そのため、この期間中に設備を導入して補助事業に取り組む必要があります。
なお、第12次公募の後も、令和4年度の最終公募として第13次公募が行われる予定です!
申請要件
ものづくり補助金を申請するには、以下の基本要件を満たした事業計画を作る必要があります。
マスト要件になりますので、これが守れないと不採択になります。しっかり押さえてください。
- 付加価値額を年率平均3%以上増加
- 給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
- 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にする
対象経費
補助金は使える経費が決まっており、自由にお金を使うことはできません。
ものづくり補助金の補助対象となる経費は以下の通りです。
基本的には、【機械装置・システム構築費】がメインの使い道となります。
機械装置・システム構築費 | ①機械・装置、工具・器具の購入、製作、借用に要する経費 ②専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費 ③改良・修繕又は据付けに要する経費 |
運搬費 | 運搬料、宅配・郵送料等に要する経費 |
技術導入費 | 知的財産権等の導入に要する経費 |
知的財産権等関連経費 | 特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用等 |
外注費 | 新製品・サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査等の 一部を外注(請負、委託等)する場合の経費 |
専門家経費 | 本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費 |
クラウドサービス利用費 | クラウドサービスの利用に関する経費 |
原材料費 | 試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費 |
審査項目
補助金は申請すれば誰でも貰えるものではありません。
事業計画書を採点されて、得点の高い事業者が採択となります。
ものづくり補助金では、申請時にA4用紙10枚の事業計画書が必要です。
以下のポイントが審査項目ですので、これに沿った計画書にしなければなりません。
A.技術面
①取組内容の革新性
②課題や目標の明確さ
③課題の解決方法の優位性
④技術的能力
B.事業化面
①事業実施体制
②市場ニーズの有無
③事業化までのスケジュールの妥当性
④補助事業としての費用対効果
C.政策面
①地域経済への波及効
②ニッチトップとなる潜在性
③事業連係性
④イノベーション性
⑤事業環境の変化に対応する投資内容
とても大事!加点項目
ものづくり補助金の申請のキーとなるのは、上記の事業計画書だけではありません。
「加点項目」をどれだけ多くとれるかも採択・不採択を分けるキーとなります。
実際に、過去のデータによると、加点項目の数と採択率の相関がモロに出ています。
引用:データポータル|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト (monodukuri-hojo.jp)
これを見ると、
加点項目0個:採択率33.3%
加点項目1個:採択率51.9%
加点項目2個:採択率69.5%
加点項目3個:採択率80.4%
となります。
加点項目がいかに大事か分かりますよね。
加点項目はいくつかあるのですが、
- 経営革新計画
- パートナーシップ構築宣言
- 事業継続力強化計画
あたりであれば比較的取得しやすいです。
経営革新計画はちょっと時間がかかりますが、他2つはそこまで難しくありません。
ここを確実に抑えておけば、3つは加点項目を抑えることができますので、採択率を大幅に高めることができます。
ぜひ取りこぼしの内容に加点を狙いましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
設備投資に使えるものづくり補助金、12次公募の申請締切があと3週間と近いです!
申請には時間がかかるので、ご興味ある方はとにかく早めに動くようにしてください。
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