こんにちは!
行政書士のオサカベです。

今回は、東京都文京区で創業融資を受けるならというテーマについて紹介させて頂きます。

文京区で創業融資を受けるときの選択肢

東京都文京区で創業融資を受ける際には、実質以下2つの選択肢があります。

  • 日本政策金融公庫の融資
  • 文京区の制度融資

それぞれ詳しく説明していきますね。

日本政策金融公庫とは

日本政策金融公庫とは、国が100%出資して運営されている、国営の金融機関のことです。
政府系金融機関ということで、民間の金融機関を補完する役割を担っており、民間の金融機関から比較的借入しづらい創業者や零細事業者にも積極的に融資を行っています。

日本政策金融公庫は全国に152支店あり、文京区で創業する場合は、東京支店または上野支店に申し込むことになります。

制度融資とは

制度融資とは、地方自治体が独自で行っている融資制度のことです。

仕組みとしては、創業者は民間の金融機関から信用保証協会の保証を付けて融資を受けますが、その際の金利や保証料の一部を地方自治体が負担することで、創業者が融資を受けやすくする制度です。

日本政策金融公庫は国が運営しているので、全国どこでも同じ制度がありますが、
制度融資の場合は地方自治体ごとに内容も全く異なります。

ここからは、文京区が実施している制度融資について紹介していきます。

文京区の制度融資

借入条件

文京区の制度融資の条件は、以下の通りです。

融資限度額1,500万円以内 ※代表者が区民の場合2,000万円
借入期間7年以内(元金据置12ヵ月以内)
利息本人負担0%
信用保証料2分の1を東京都が補助

最大の特徴は、なんと利息の本人負担が0%という点ですね。
もともと金融機関に支払う利息は1.5%あるのですが、その1.5%分すべてを文京区が代わりに負担してくれるので、創業者の負担分は0です。

これ、とんでもない制度ですよね。
日本政策金融公庫の創業融資でも2~3%台の金利が発生するので、それと比べてもかなり安く資金調達ができるということが分かります。

制度融資の場合、日本政策金融公庫と違って民間の金融機関から信用保証協会の保証付きで借りることになるので、利息とは別に保証料が発生します。

保証料は1%前後ですが、そのうち2分の1を東京都が負担してくれるので、本人が支払う金融コストとしては、2分の1の保証料だけで済みます。もう、至れり尽くせりの制度ですね。

利用対象者

この資金のあっせんを受けられるのは、文京区内で東京信用保証協会の保証対象業種を創業する方で、融資実行のとき、次の(1)から(3)のいずれかの創業資格に該当する方です。

(1)事業を営んでいない個人であって、この融資と同額以上の自己資金額を有し、かつ1ヶ月以内に新たに個人でまたは2ヶ月以内に新たに法人を設立して、創業しようとする具体的計画を有し、原則として事業に必要な許認可を受けている方。

(2)事業を営んでいない個人が、個人または法人で創業し、創業した日から1年未満の方。

※創業した日とは、原則として、法人の場合は登記簿上の法人設立登記日、個人の場合は税務署に届け出する「個人事業の開廃業等届出書」の開業日を指します。

(3)中小企業である法人が、自らの事業の全部または一部を継続して実施しつつ、新たに分社化しようとする会社または分社化により設立された日から1年未満の方。

※この場合の分社化とは、例えば、中小企業者である法人が出資して、子会社を設立することなどです。代表者や取締役などが個人出資で子会社を設立する場合は、分社化とはみなされませんのでご注意ください。

制度融資を利用する流れ

  1. 制度融資を取り扱っている金融機関へ相談
  2. 文京区へ融資あっせんの申込を行う
  3. 文京区の商工相談員(中小企業診断士)と複数回面談を重ねて融資あっせん書を貰う
  4. 融資あっせん書を貰ったら、金融機関に提出して、融資の申込を行う
  5. 金融機関と信用保証協会から審査を受ける(信用保証協会の面談あり)
  6. 審査に通ったら晴れて契約&入金

制度融資は、関連する団体も多く、手間と時間がかかります。
通常、1から6まで、3か月程度かかることも少なくありません。

日本政策金融公庫と制度融資どちらがいい?

ここまで読んで下さった方は、「日本政策金融公庫で借りるより、制度融資を使った方がいいじゃん!」と思うかもしれません。

しかし、実は一概には言えないのです。
確かに制度融資は金融コストが格安ではあるものの、致命的なデメリットがあります。

それは、手間と時間がかかるという点です。

日本政策金融公庫で借入する場合は、申し込みから入金まで3~4週間程度で進みます。
ネットで申し込んだ翌週には面談が設定されていることも多いです。

対して制度融資の場合は、そもそも融資を申し込むまでに何回も商工相談員と面談をする必要がありますし、融資を申し込んだあとも、金融機関と信用保証協会両方の審査を受けることになるので、どうしても時間がかかります。

最初の相談から入金までは大体2~3か月程度かかるので、「すぐに融資を受けて事業を始めたい!」という方にはあまり向いていません。

まとめると、

・とにかく安く資金を調達したいという方
→ 文京区の制度融資を利用するのがおすすめ

・多少コストがかかっても良いので早く楽に資金調達したい方
→ 日本政策金融公庫の融資がおすすめ

というイメージになります。
もちろん、両方合わせて使うこともOKです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、東京都文京区で創業融資を受けるならというテーマについて紹介させて頂きました。

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