こんにちは!
行政書士のオサカベです。
今回は、日本政策金融公庫で創業融資を受けるときの入金口座はどうするべき?というテーマについて紹介させて頂きます。
創業融資を受ける際には、日本政策金融公庫を利用するという方は多いと思います。
日本政策金融公庫には預金機能はありませんので、どこか別の金融機関で入金先の口座を持っておかなければいけません。
この時に、どこの金融機関で口座を持っておくかによって、実は資金調達のしやすさに影響が出てくるのです。口座開設する金融機関によっては、長い目で見た時に損になることもありますので、ぜひ知っておいて頂ければと思います。
おすすめの入金口座
日本政策金融公庫の融資の入金口座でオススメなのは、地域の信用金庫や信用組合の口座です。
信用金庫や信用組合で口座を作っておくことで、追加で資金が必要になったときに融資が受けやすくなるというメリットがあります。
日本政策金融公庫で創業融資を受けた場合、原則として、追加融資が受けられるのは既存の融資を半分くらい返済した後になります。仮に5年間で借入していたとすると、2年半経たないと追加融資は受けられません。
しかし、現実には事業拡大等で更なる資金需要もあるはず。
こうしたときに融資を頼る相手は、信用金庫や信用組合となります。
信用金庫や信用組合は、銀行と違って営利目的ではありません。
地域社会の発展の為に、創業者や零細事業者であっても比較的積極的に融資を行ってくれますので、創業期でも融資を受けやすい金融機関となります。
とはいえ、創業して1~2期目の会社がいきなり信用金庫や信用組合を訪問して「融資をしてください」といっても、なかなかすんなりと借りられるものでもありません。
金融機関からすると、どうしても初見の顧客は警戒してしまいます。
そのため、情報がない中での初回の融資にはどうしても及び腰になります。
そんなときに、あらかじめ信用金庫や信用組合で口座を作っておいて、日本政策金融公庫の入金口座としておけばどうでしょうか。
信用金庫や信用組合からすると、その会社の口座の動きは分かっているので、どんなふうにお金を使って、どのように日本政策金融公庫に返済しているのか、ざっくりと把握することができます。
特に、「日本政策金融公庫から融資を受けて、問題なく返済している実績がある」ということが分かれば、融資をするにあたって何よりの判断材料になります。
このように、日本政策金融公庫で創業融資を受けた時の入金口座を信用金庫や信用組合にしておくことで、公庫から追加融資を受けられない期間でも、信用金庫や信用組合から融資を受けることが可能になり、資金調達の面からすると望ましいです。
逆におすすめではない入金口座
反対に、都市銀行(メガバンク)や地方銀行(第一地銀)はオススメではありません。
個人口座を作るときには、メガバンクで口座を作る方がほとんどだとは思いますが、こと事業用となると話は別です。
大きい銀行は、普段の融資取引も大きいです。
日ごろから数十億円、数百億円単位の融資取引を行っています。
そんな中、創業者が訪ねてきて「500万円貸してください」と言ったところで、中々相手にしてくれないのが現実です。
もちろん、会社の規模が大きくなってきたら(年商規模が数十億円単位になってきたら)こうした金融機関と付き合うことの意義はありますが、創業期のうちは付き合うメリットはありません。
たまに日本政策金融公庫の入金口座をメガバンクにしている方を見ますが、「勿体ない・・・」と思います。創業期の会社がメガバンクと付き合っても得はないので、ぜひ信用金庫や信用組合と関係性を深めておくようにしましょう。
ネット銀行は・・?
ネット銀行も、日本政策金融公庫の入金口座としては向いていません。
というのも、日本政策金融公庫から融資を受ける際には、銀行や信用金庫・信用組合の口座に入金し、その口座より自動返済(口座振替)が原則になっています。その際に、ネット銀行では日本政策金融公庫の自動振替の設定ができないからです。
自動振替をせずに、毎回振込で返済していれば対応できなくもないですが、毎月手動で振込するのは面倒ですよね。仕方がない理由がない限り、ネット銀行を日本政策金融公庫の入金口座とするのはおすすめしません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、日本政策金融公庫で創業融資を受けるときの入金口座について紹介させて頂きました。
日本政策金融公庫から融資を受けるということは、金融機関との関係性を深めるチャンスです。
公庫からの入金を預けておくだけで、金融機関からは預金残高が増えるので感謝されますし、何より返済実績をアピールすることができます。
ぜひ戦略的に考えて、懇意にしたい金融機関の口座を入金口座として指定するようにしましょう。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。