こんにちは!
行政書士のオサカベです。

今回は、創業計画書の「創業の動機」ってどうやって書いたら良いの?というテーマについて紹介させて頂きます。

創業の動機とは?

創業融資を受ける際に提出する創業計画書。
この中には、「創業の動機」という項目があり、創業するに至った背景や動機について記載する必要があります。

以下が日本政策金融公庫の創業計画書の記載例です。

ちょっと簡素で淡泊すぎる気がしますが、このように、創業の目的やきっかけについて記載します。

創業の動機の書き方

創業の動機の項目では、金融機関は「創業にかける本気度」「ちゃんと事業を続ける気はあるのか」といった観点で見ています。

本気度や事業の継続について、金融機関に分かって貰う為には、以下のようなポイントを押さえておくと良いでしょう。

①準備状況
②経験
③熱意
④見込み顧客

それぞれ順に説明していきます。

①準備状況

創業にあたっての真剣さ、本気度、計画性をアピールします。
たとえば、「かねてより創業に向けて自己資金を貯めており、この度目標額まで貯金が溜まったことから~~」といった記載があれば、創業に対する真剣さや計画性をアピールすることができます。

②経験

全く経験がない事業で創業しようとするよりも、「イタリアンの店長として10年間の経験があり、独立の為に必要なスキルを習得したことから~~」といった記載があれば、起業に対する真剣さも伝わります。

③熱意

起業にかける思いを記載しましょう。あなたの事業に対する想いや過去の経験、力になりたい人やそのエピソードなども馬鹿にはなりません。他にも、私のお客様で、「テストマーケティングの為に100人の見込み客からアンケートを取った結果、市場ニーズを確信した」といった調査を行った方もいました。このように、具体的なストーリーや行動で熱意が示せれば、融資審査においてもプラスに働きます。

④見込み顧客

たとえば「初回体験を利用してくれる方が50人集まったことから、開業を決意した」、「メールアドレスのリストが100人集まり、集客の目途が見えたため開業を決意した」みたいなことが言えれば、創業当初の売上の根拠を示すことができるので、審査上有利な材料になります。

印象が悪い創業の動機

逆に、以下のような創業の動機は、シンプルに印象が悪いので書かない方が良いです。

  • 思い付きで始めた
  • 人から言われて始めた
  • 会社員が嫌で起業した
  • 儲かりそうなビジネスだから起業した

あえて直接的に上記のような文章を書く方はいないと思いますが、こう読み取られてしまうような動機はNGです。

たとえば、「先月、このようなビジネスモデルを思い付き、売れると思ったので起業した」みたいな動機だと、弱いと思われても仕方ないです。思い入れのあるビジネスで、かつちゃんと準備して起業したということを分かって貰うように書いた方が良いです。

創業の動機の重要性

創業の動機なんて、融資を受けるのには関係ないと思われる方もいるかもしれませんが、実は重要な項目です。

金融機関の担当者も人

金融機関の担当者も人です。
全てコンピューターが審査しているのであれば別ですが、結局は人が審査している以上、感情も大きな要素になります。

例えば融資担当者が「この企業を応援したい!!」と思ってくれれば、気合を入れて融資稟議書を作って行内に回してくれるかもしれませんし、反対に「この社長は応援したくないな」と思えば、融資稟議書も手を抜くかもしれません。

このように、「応援したい!」と思って貰えるかどうか、言い換えれば、共感して貰えるかどうかも意外と重要な要素となります。

人は「なぜ」に動かされる

ゴールデンサークル理論というのを聞いたことがありますか?
サイモン・シネックさんという方が唱えた、共感を与えて人の心を動かす伝え方です。

これによると、「Why → How → What」の順で伝えることで、相手の心を動かして行動させることができるというものです。

  • Why(なぜするのか?)
  • How(どうやってするのか?)
  • What(何をするのか)

※参考。他の方のサイトですが、記事を見てみてください。
ゴールデンサークル理論をブランディングに活用するポイントや具体例を解説! (prdx.co.jp)

ついつい、私たちは気を抜くとHowやWhatの説明に終始しがちです。
特にビジネスモデルの話や事業内容の話など、まさにHowやWhatですよね。

しかし、本当に人に響くのはWhyの部分なのです。

どういうことが根底にあって、創業をするのか。
この部分を分かって貰えれば、審査する側としても応援したくなる気持ちになります。

私も、面談の際にはその事業を始めようと思った考えや理由を聞きます。
その時に、創業者の純粋で熱い想いがあれば、私としても何としても力になりたいという気持ちになります。

ついつい、創業の場合は機能や性能、ビジネスモデルなど、HowやWhatに終始しがちですが、根底にあるWhyによって人は動くということを意識してみてください。

※私も、なぜ創業融資のお手伝いをしているのかということは、プロフィールに書いています。笑

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、創業計画書の「創業の動機」の書き方と重要性について紹介させて頂きました。

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https://osagyousei.com/report01/
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最後まで読んで頂きありがとうございました。