こんにちは!
行政書士のオサカベです。

今回は、スナックやガールズバー、キャバクラは創業融資を受けられるのかというテーマについて紹介していきます。

結論

創業の段階では、民間金融機関のプロパー融資を受けるのはハードルが高いため、
ほとんどの方は公的融資を利用することになります。

公的融資とは、税金が財源となって、創業者などの比較的信用力の低い方でも融資が受けられる制度のことです。公的融資には以下の2種類があります。

  • 日本政策金融公庫の融資
  • 信用保証協会付き融資

日本政策金融公庫とは、国が100%出資する政府系の金融機関のことです。
利用する場合は、お近くの公庫の支店に申込み、公庫から直接お金を借りることになります。

信用保証協会とは、各都道府県に設置されている公的機関のことです。
中小企業者が民間の金融機関からお金を借りる際に保証人となってくれることで、信用力が低い方でも借りられるよう間接的な支援をしてくれる機関です。

結論から言うと、スナックやバーといった夜のお店については、

  • 日本政策金融公庫であれば融資を受けることが可能
  • 信用保証協会付き融資の場合は融資を受けることはほぼ不可能

ということになります。

公的融資の利用条件

信用保証協会付き融資

信用保証協会付き融資の場合、保証の利用対象外となる業種が定められています。
その中には、

風営法第3条第1項の風俗営業の許可を受けているもののうち、公序良俗に反するなど社会的批判を受けるおそれのあるもの

ご利用いただけない中小企業とは/東京信用保証協会 (cgc-tokyo.or.jp)

という文言があり、解釈が分かれるところではありますが、
トラブルを避けるためにも門前払いをされることが少なくありません。

一部、緊急時のコロナ融資ではこうした業種でも業態によっては(例えば飲食をメインにしているバーのように、通常の飲食店に近いような場合)保証を受けられましたが、創業の場合は難しいのが現状です。

日本政策金融公庫

これに対し、日本政策金融公庫の場合は、融資対象の業種として、スナックやバーを例示しています。

そのため、保証協会付き融資では融資は受けられなくても、
日本政策金融公庫であれば融資が受けられる可能性があります。

ここからはもう少し詳しく、それぞれの業種ごとに説明していきます。

スナック

スナックであれば、ほとんどの場合、日本政策金融公庫の融資であれば受けられます。
上述した通り、民間の金融機関からのプロパー融資や保証協会付き融資は難しいので、公庫に相談してみましょう。

ガールズバー

ガールズバーについても、健全な営業内容であれば、日本政策金融公庫の融資は受けられます。ただし、キャバクラのように「接待」と思われてしまうと融資が受けられなくなりますので、女性スタッフがカウンターから出ない、相席をしない、特定の顧客と長時間の談笑をしない、といったことに気を付けましょう。

キャバクラ

キャバクラは原則として公庫の融資も受けることができません。
明確なルールがあるわけではありませんが、ほとんどの支店で、キャバクラの融資は扱っていないというのが現状です。

性風俗や射幸心をあおる業種

性風俗についても、公庫の融資を受けることはできません。
また、射幸心をあおる業種(ギャンブルなど)も融資は受けられません。

日本政策金融公庫に融資を申し込むときの流れ

ここからは、日本政策金融公庫に融資を申し込むときの流れについて紹介します。

①書類準備

まずは、融資申し込みに必要な書類を準備します。
必要な書類は以下の通りです。

  • 創業計画書
  • 設備資金の見積書
  • 登記簿謄本
  • 運転免許証またはパスポートのコピー
  • 許認可証のコピー

このときに肝になるのが創業計画書です。
創業計画書の書き方については、こちらの記事をご参照ください。

②インターネット申込

こちらのページから、インターネット申し込みを行います。
郵送や窓口でも申し込みは可能ですが、最近はインターネット申し込みが通常で、公庫もインターネット申し込みを推奨しています。

③面談

お近くの日本政策金融公庫の支店に行き、面談を行います。
面談は担当者と創業者の2人で行い、30分~1時間程度要します。

事業計画の内容や、創業の動機、マーケティング戦略等について聞かれます。
面談というと堅苦しそうですが、実際は和やかな会話形式で進むことも多いです。

④可否決定

面談から通常1週間程度で、融資の可否が決定されます。
融資の可否は電話で連絡が来ることが多いです。

融資が決定したら、契約書が郵送で送られてきますので、サインして返信をすれば完了です。

融資審査のポイント

融資審査で特に大事な3ポイントは、

  • 自己資金
  • 経験
  • 創業計画書

この3点になります。
詳細については、こちらの記事をご参照ください。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、スナックやキャバクラで創業融資は受けられるか?というテーマについて紹介させて頂きました。

「実際、私の場合だとどうなの?」方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。判断に迷う場合は、私から公庫へ直接確認して、融資が受けられないか打診することも可能です。

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