こんにちは!
行政書士のオサカベです。
今回は、創業融資に申し込む際の「創業計画書」のうち、「自社の強み」の書き方について紹介させて頂きます。
創業計画書には「強み」を書く!
金融機関に融資を申し込む際には、「創業計画書(事業計画書)」を作って提出する必要があります。この創業計画書のでき次第で、融資が下りるか下りないかが決まってしまう、非常に大切な書類です。
創業計画書には、
- 収支計画
- 資金繰り計画
- 創業動機
- コンセプト
- マーケティング戦略
- 強み
といったことを書いていきます。
実際の事業計画書を見てみましょう。
こちら(↓)は日本政策金融公庫の創業計画書のフォーマットです。
これを見ると、「セールスポイント」という欄が設けられており、まさに事業の強みに該当します。
他にも、こちら(↓)は目黒区の制度融資を受ける際の創業計画書のフォーマットです。
これを見ても、強み、セールスポイントというのは記載が必要です。
一般に、事業をするうえでは、当然に競合他社との比較・競争にさらされるわけですから、何か強みがないと選んでは貰えません。
では、この「強み」について、どのように書くかについて紹介させて頂きます。
強みを見つける質問
いきなり、「あなたの強みは何ですか?」と聞かれても、創業当初の方はなかなか答えにくいですよね。
「実績もキャリアもまだまだだし、強みなんてないよ・・・」と思う方もいるかもしれません。
確かに、創業したての中小企業や個人事業主ですので、他と比べて明確な強みなんてなかなか打ち出しづらいかもしれません。
そんなときは、質問の角度を少し変えてみましょう。
「なぜ、お客様は(他社ではなく)あなたを選ぶのですか?」
これに対して出てくる答えが、あなたの強みとなります。
実際に既にお客さんがいる場合には、お客さんに聞いてみましょう。
「自分の強みは何だろう」と考えていても、意外と自分では気づかないものです。
僕だって、「若くて相談しやすい士業の方は他にいなかったので、越阪部さんを選びました」と言われて初めて、「あ、若いって強みなんだ!」と気が付きました。(それまでは、むしろ弱みだと思って、必死に隠していました。笑)
このように、なぜ選ばれるのかということをお客さん目線で考えてみるようにしてください。
ちなみに、この「お客さん目線」というのが重要です。
自分目線で無理やり考えた強みや差別化は、お客さんにとっては何の価値も無かったりします。
本当の強みの源泉を見つける質問
前の質問で強みが分かったとしましょう。
ただ、実はそれだけでは不十分です。
たとえば飲食店の場合で考えてみて、「お客さんから選ばれる理由」が「新鮮な野菜が安く食べられる」だとしましょう。
金融機関に提出する事業計画書で、「新鮮な野菜が安く食べられるのが強みです」と書いたとしても、60点止まりです。
金融機関の担当者は、預金者から預かっているお金を貸すという重大な責任を背負っているので、当然、疑ってかかります。
「本当にそうなの?」
「なんで安く食べられるの?」
口には出しませんが、このようなことは思っています。(たぶん。笑)
そこで、他人から納得して貰える「強みの源泉」については、このような質問で見つけましょう。
「なぜ、競合はできないのにあなたはできるのですか?」
先の質問(なぜあなたを選ぶか)で出てきた答えに対して、この質問をぶつけてみると、本当の強みの源泉が分かります。
例えば、
「なぜ、お客様はあなたを選ぶのですか?」
→ 新鮮な野菜が安く食べられる
といった場合、
「なぜ、競合はできないのにあなたはできるのですか?」
→ 競合は卸業者から仕入れているが、私は親戚が農家なので直接安く仕入れることができる
というような答えがでます。
このとき、「農家の親戚がいる」というのが本当の強みの源泉となります。
このように、「なぜお客様はあなたを選ぶのか」という問いで出てきた強みに対して、「なぜ、競合はできないのにあなたはできるのか」ということを質問すれば、そこで出てくる答えがあなたの強みの源泉です。
この源泉には、あなたのこれまでのキャリアや経験、環境、人脈といった独自性が含まれており、このような根拠があることで、金融機関も強みを納得してくれます。
ぜひ、「強みなんて分からないよー――」と思ったら、一度試してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、「創業計画書の強みってどうやって書いたら良いの」というテーマについて紹介させて頂きました。
ただいま、創業者に役立つ小冊子を無料プレゼントしています。
お気軽にダウンロード頂き、創業に役立てて頂ければ幸いです!
最後まで読んで頂きありがとうございました!