こんにちは!
行政書士のオサカベです。
先日、公庫のセミナーに参加していたところ、創業前の収支計画の立て方について、凄く分かりやすく説明されていましたので、こちらの記事で取り上げようと思います。
収支計画とは
収支計画とは、起業した後のお金の動きのシミュレーションのことです。
安易に起業する前に、事業の見込み収支をしっかりと考えておかないと、せっかく起業したのに手元にお金が残らない・・・ということにもなりかねません。
ここでは、収支計画の立て方について以下の例を基に説明させて頂きます。
収支計画の作り方
売上高
売上高については、積算で計算するのが正しい立て方です。
例えば、客単価×客数×営業日数など。こうした積み重ねにより、比較的精度を高く売上を予想することができます。
この例でいうと、客単価(800円)×客数(60人/日)×営業日数(25日/月)で計算していますね。もっと制度を上げて予想する場合には、土日祝日ごとの客数を加味したり、季節変動を加味したりして売上計画を立てます。
売上原価
売上原価とは、商品・サービスの製造や提供に直接かかった費用のことです。
たとえばラーメン屋の場合は仕入れ代が原価に当たります。
原価の計算は、業界平均から想定することが一般的です。
たとえばこの例では、原価率30%と想定していますね。
売上から原価を引いたものを、売上総利益(粗利)といいます。
経費
経費の中には、人件費や地代家賃、水道光熱費、広告宣伝費などが挙げられます。
これは、実際にかかる費用を想定して計画を組んでみましょう。
粗利から経費(販管費)を引くと、営業利益を求めることができます。
手取り
融資の返済は、残った利益から行うことになります。
つまり、利益が0だと融資の返済で収支はマイナスになります。
利益から毎月の返済額を引いてみて、それでもなお十分なキャッシュ(手取り)が残るのかどうかを確認してください。
この例だと、毎月の手取りが22万円になっています。
毎月22万円で生活できる方ならこれで大丈夫ですが、もし毎月の生活費が30万円欲しいという方だと、この計画では達成できません。
収支計画の見直し
もし、作った収支計画が希望する手取り額に満たない場合、どうしたら手取り30万円が確保できるかを検討してみましょう。それが次の計画表です。
この表では、手取りで30万円残すためにはどれくらいの売上が必要かを逆算しています。
手取りが30万円必要となると、借入返済が13万円なので、43万円の利益を出さなければいけません。
この場合、43万円の利益+49万円の経費=92万円の粗利を稼がなければいけません。
原価率30%で92万円の粗利を稼ぐには、131万円の売上が必要です。
131万円の売り上げをあげるには、ラーメン1,500杯を売る必要があります。
25日営業だとして、1日60杯です。
果たしてこれが妥当でしょうか・・?
もし実現不可能なら、既にこの計画では破綻していますので、経費を削るなり、投資を抑えて借入額を削るなり、借入期間を長くして資金繰り負担を軽減するなりしないと手取り30万円は絶対に成り立ちません。
このような収支計画は、起業する前に絶対に必要です。
これを作らずに勢いだけで起業すると、結局のところ収支が合わずにビジネスを撤退せざるを得ない・・ということにもなりかねません。
起業においては、勢いや想いも大事ですが、それよりも大事なのが収益計画です。
いくら情熱を持って取り組んでいても、採算の合わないビジネスではうまくいきません。
しっかりと収支計画を組んで、収支を確認してからビジネスを行うようにしてください!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、安易に起業する前に終始計画を立ててくださいというテーマについて紹介させて頂きました。
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ぜひお気軽にダウンロード頂き、創業に役立てて頂ければと思います!
最後まで読んで頂きありがとうございました。